契約終了の問題

契約の終了については、期間の満了による終了、権利期間の満了による終了、解約・解除による終了、それ以外の終了などがあります。
これらの終了条項について、一応の専門家である資格者による契約書や、雛形を利用した契約書でも、問題となる契約書をよく見かけることがあります。
契約終了条項や、契約解除、損害賠償、紛争処理などでは、どの契約でも似たような条項があると思われており、そのまま流用する例が多いのではないでしょうか。しかしそれでは本当に契約書を作成していることにはなりません。雛形を利用することもある程度は時間の節約になりますが、少なくとも契約に必要な事項を、1つの契約ごとに書き出してみることが必要ではないでしょうか。

契約の終了事由では、よくある条項としては、会社の倒産、不渡りの発生などが列挙されています。お話にならない一例では、今は無き「和議」がある一方で「民事再生法」などがない契約書もありました。
また、「法人の合併、分割、再編」が契約終了条項になっている例も見たことがありますが、組織再編は今日では日常的にありますが、これによって権利義務がどのように承継されるのかも規定されず、契約終了となってしまうようでは当事者としては却って困るだろうと思われました。

さて、契約終了になった場合には、どのような効果があるでしょうか。
これもひどい例になりますが、契約の解除によって、権利義務は遡及して消滅し、はじめからなかったことになるように現状回復するというものがありました。しかしそれでは、受領済のライセンス料も返還するのでしょうか。しかし契約解除前に権利を実施・使用・利用させた事実は遡及して消滅するわけもなく、誰がどう見てもおかしいものでした。

では、契約が終了し、将来に向かっては権利義務関係がなくなる場合について、それでも秘密保持義務等の条項に関しては以後も所定期間存続するという規定にすることが多くあり、合理的です。
しかしこうした条項についても、それではどの条項については契約終了後も存続させるか、いつまで存続させるかについては注意が必要です。
たとえば契約終了時の販売用の在庫についてはどう取り扱うか。その時点で販売を終了し、在庫の変換または廃棄などということもありますが、在庫分を売り切るまでは許諾するということもあります。するとその在庫に関するライセンス料の計算、報告、監査などの条項も連動して考慮する必要が出てきます。さらに、そのライセンス料の支払い、そして支払い遅延の場合の措置なども関係してきます。

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